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2020.3.29

【産経抄】3月29日(音読:鈴木春花)

将棋の実力制第四代名人の升田幸三が、十四世名人の木村義雄と指した。一手の緩みで窮地に立った升田は、盤面でなく木村の息遣いに目を凝らしたという。「息を吐こうとした瞬間に、バシッと駒を打つ。すると木村さん、ハッとするわけだ」。・・・(音読:鈴木春花

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2020.3.28

【産経抄】3月28日(音読:加藤亜衣子)

新型コロナウイルス克服後の世界情勢は、これまでとは一変していることだろう。「中国のメッキがはがれたのは大きい。しかも被害は、自分たちにも及ぶのだと欧州諸国も理解した」。外務省幹部が指摘するように、中国の経済力に目がくらんでいた各国は、その危うさを思い知ったはずである。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.3.27

【産経抄】3月27日(音読:塚本美也子)

国内の労働者の3分の1が失業していた。F・ルーズベルトはそんな大恐慌の最中、米国の大統領に就任した。最初の仕事は、全国の銀行の「休業宣言」である。「友人のみなさん」。1週間後、大統領はラジオを通して、国民に語りかけた。・・・(音読:塚本美也子

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2020.3.26

【産経抄】3月26日(音読:鈴木春花)

何度も書いてきたことだが、「従軍慰安婦」は戦後の造語である。慰安婦が従軍記者のように、直接軍の管理下にあったかのような誤解を与えてきた。このいかがわしい呼称が、中学校の歴史教科書で使われるようになったのは、平成9年からだ。・・・(音読:鈴木春花

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2020.3.25

【産経抄】3月25日(音読:峰田雅葉)

東京都世田谷区にある「駒沢オリンピック公園」は、昭和39(1964)年の東京五輪の第2会場の跡地にできた。「東洋の魔女」と呼ばれたバレーボール女子日本代表チームが、金メダルを獲得した舞台でもある。・・・(音読:峰田雅葉

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2020.3.24

【産経抄】3月24日(音読:加藤亜衣子)

男女間の性の深淵を描き続けた作家、吉行淳之介さんの全集(新潮社)の最終巻に、人生のパートナーだった女優の宮城まり子さんに送った13通の手紙が収録されている。書かれたのは、昭和34年11月から翌年1月にかけて。宮城さんは妻子のある吉行さんとの恋愛に終止符を打つために、ニューヨークに滞在していた。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.3.23

【産経抄】3月23日(音読:塚本美也子)

新型コロナウイルスの発生地となった中国湖北省武漢市にある武漢大学は、桜の名所として知られる。キャンパス内の約千本の桜は、もともと1930年代に武漢を占領した旧日本軍により持ち込まれたのが始まりだ。・・・(音読:塚本美也子

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2020.3.22

【産経抄】3月22日(音読:鈴木春花)

人が3人寄れば社会が生まれ、人の口が3つ寄れば評判が立つ。「品」という字はよくできている。「しな」と読んでいろいろな物を、「ひん」と読んで物の等級や人柄を表す。物の値打ちも人柄の尊卑も決めるのは他人の口、つまり評判である。・・・(音読:鈴木春花

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2020.3.21

【産経抄】3月21日(音読:塚本美也子)

政府は皇位継承順位1位の秋篠宮さまが、自らの立皇嗣(りっこうし)を国の内外に宣明される「立皇嗣の礼」の招待者を減らし、賓客と食事をともにする「宮中饗宴(きょうえん)の儀」は中止することを決めた。肺炎を引き起こす新型コロナウイルスが世界で猖獗(しょうけつ)を極める中では、やむを得ないこととはいえ残念である。・・・(音読:塚本美也子

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2020.3.20

【産経抄】3月20日(音読:加藤亜衣子)

地下鉄日比谷線で爆発事故があり、けが人が多数いるらしい。25年前の朝、東京消防庁から聖路加国際病院に入った最初の一報である。まもなく目の痛みや吐き気を訴える患者が、後から後から押し寄せてくる。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.3.19

【産経抄】3月19日(音読:鈴木春花)

黒を白と言いくるめる中国政府の論法に、国際社会は何度も悩まされてきた。さすがにこれは、無理筋というものだ。中国外務省の報道官は先週、新型コロナウイルスについて、「米軍が武漢市に持ち込んだかもしれない」とツイートした。厳重抗議だけでは、腹の虫がおさまらなかったようだ。トランプ米大統領はツイッターで、「中国ウイルス」と名指ししている。・・・(音読:鈴木春花

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2020.3.18

【産経抄】3月18日(音読:峰田雅葉)

関西電力の初代社長、太田垣士郎の名を高からしめたのは、黒部川第4発電所、通称黒四の建設である。戦後の関西の電力不足を解決する切り札となった。・・・(音読:峰田雅葉

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2020.3.17

【産経抄】3月17日(音読:塚本美也子)

「障害者は死んだ方がいい」「ナチス・ドイツの考え方と同じだ」。相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で、職員だった植松聖被告は同僚とこんな会話をかわしたという。植松被告が入所者の男女19人を刺殺するという凄惨(せいさん)な事件を引き起こす、半年前のことだ。・・・(音読:塚本美也子

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2020.3.15

【産経抄】3月15日(音読:加藤亜衣子)

ものの数え方はおもしろい。同じ花でも、花びらは「片(へん)」という単位を使って一片、二片と数え、花が開けばおなじみの「輪(りん)」と数える。〈梅一輪一りんほどのあたゝかさ〉。芭蕉門下の人、服部嵐雪の句にある。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.3.14

【産経抄】3月14日(音読:鈴木春花)

路上や書店など至るところで、人々が新型コロナウイルスについてささやき合うのを耳にする。同僚からは「先週末、久しぶりにカミュの『ペスト』を読み返した」と聞いた。中世欧州で人口の3分の1以上の命を奪ったペストを題材に、世の不条理を描いた小説である。・・・(音読:鈴木春花

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2020.3.13

【産経抄】3月13日(音読:峰田雅葉)

甲子園の土を最初に持ち帰ったのは誰か。その一人とされるのは、プロ野球巨人の監督として9連覇を成し遂げた川上哲治さんである。昭和12年夏の大会の決勝で敗れた熊本工業のエースだった。グラウンドの土を靴下に入れ、熊本市の練習場にまいた。・・・(音読:峰田雅葉

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2020.3.12

【産経抄】3月12日(音読:塚本美也子)

俗に〈虎の口より人の口恐ろし〉という。こと為政者にとっては、根も葉もない噂であれ、世の中に立つ悪評の市ほど怖いものはない。国の体制によっては「情報」として伝播(でんぱ)する事実でさえ、深刻な脅威になる。・・・(音読:塚本美也子

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2020.3.11

【産経抄】3月11日(音読:加藤亜衣子)

「『ごめんね』っていうと 『ごめんね』っていう。」東日本大震災をきっかけにして、童謡詩人、金子みすゞの作品のファンになった人も少なくないだろう。9年前の発生直後から、多くの企業がテレビのCMを取りやめた。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.3.10

【産経抄】3月10日(音読:鈴木春花)

感染の拡大が続く新型コロナウイルスとよく比較されるのは、2002年に中国・広東省で発生し、全世界で700人以上の死者を出した重症急性呼吸器症候群(SARS)である。中国当局による情報隠蔽(いんぺい)が、大流行の要因の一つとなった。・・・(音読:鈴木春花

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2020.3.9

【産経抄】3月9日(音読:峰田雅葉)

NHKは嫌いだが、相撲は大好きという身勝手な先輩、同僚が多く、場所中の平日は夕方になるとテレビ前に人が増える。新型コロナウイルス感染防止のため、異例の無観客開催となった大阪・春場所初日の日曜、「テレワーク」に疎い小欄は、一人寂しく出社して静かに厳粛な気持ちでテレビ観戦した。・・・(音読:峰田雅葉

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2020.3.8

【産経抄】3月8日(音読:塚本美也子)

俗に〈虎の口より人の口恐ろし〉という。こと為政者にとっては、根も葉もない噂であれ、世の中に立つ悪評の市ほど怖いものはない。国の体制によっては「情報」として伝播(でんぱ)する事実でさえ、深刻な脅威になる。・・・(音読:塚本美也子

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2020.3.7

【産経抄】3月7日(音読:加藤亜衣子)

「みんなで力を合わせ、この危機を乗り越えようと論説で書いたところはありますか」。ジャーナリストの櫻井よしこさんは4日のBSフジ番組で、新型コロナウイルス報道の在り方に疑問を投げかけた。全国の小中高校などに休校を要請した安倍晋三首相に対しても、ケチばかりつけていると。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.3.6

【産経抄】3月6日(音読:鈴木春花)

バーニー・サンダース米上院議員(78)が、1997年に出した自伝の題名は、『アメリカ下院のはぐれ者(アウトサイダー)』である。81年に行われた東部バーモント州の最大都市バーリントンの市長選が、政治家としての出発点となった。二大政党の共和党と民主党、どちらでもない無所属で立候補し、わずか10票差で現職を下した。・・・(音読:鈴木春花

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2020.3.5

【産経抄】3月5日(音読:塚本美也子)

東日本大震災の発生から数日たったころの出来事である。脚本家の内館牧子さんが地震関連のテレビ番組を見ていると、ある高校生のエピソードが紹介されていた。・・・(音読:塚本美也子

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2020.3.4

【産経抄】3月4日(音読:加藤亜衣子)

中東レバノンに逃亡中のカルロス・ゴーン被告が、日産自動車の再建に社長として取り組んでいた時、よく引き合いに出されたのが、米ゼネラル・エレクトリック(GE)のジャック・ウェルチ会長である。人員と部品の調達コストの削減を図ったゴーン被告は、「コストカッター」と呼ばれていた。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.3.3

【産経抄】3月3日(音読:鈴木春花)

江戸時代に天下無敵の強さを誇ったのが、二代目谷風梶之助である。通算成績258勝14敗、63連勝も記録している。「わしを土俵で倒すのは無理だから、風邪を引いたときに来い」と豪語したといわれる。ところが谷風は、本当に風邪にかかって亡くなってしまう。インフルエンザと考えられるが、人々はそれを「たにかぜ」と呼んで恐れた。・・・(音読:鈴木春花

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2020.3.2

【産経抄】3月2日(音読:塚本美也子)

マスクがいまだに手に入らない。仕事柄テレワーク(在宅勤務)というわけにもいかない。新型コロナウイルスに感染していなくても、通勤電車でせきやくしゃみが出てくることがある。エチケット通りに袖に口を当てても、周囲の冷たい視線は変わらない。・・・(音読:塚本美也子

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2020.3.1

【産経抄】3月1日(音読:峰田雅葉)

汗と涙は、同じ塩の味がする。人が天から授かった味覚の中でも、この苦みほど大事な味はないと思うときがある。〈多くの多くのなやみのあとで、一つ地図がこころに残る/こころに残る私の地図よ、涙の塩の白い地図〉。・・・(音読:峰田雅葉

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2020.2.29

【産経抄】2月29日(音読:加藤亜衣子)

政治家、なかんずくリーダーである首相に求められる第一の資質とは何か。複雑な利害やしがらみが絡み合い、白黒つけ難い問題を果断に処理する決断力だろう。竹下登元首相は就任が決まった際、周囲に漏らした。「51対49の問題に決着をつけなければならない立場になった」。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.2.28

【産経抄】2月28日(音読:塚本美也子)

斎藤茂吉は生涯で1万7千余の歌を残した。晩年の作品のなかには、思わず噴き出してしまうものも多い。<濃厚の関係にある面相に熱海の道をつれだち歩む>。たとえば戦後まもなく熱海で静養していた折に詠んだ、一首もその一つである。・・・(音読:塚本美也子

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2020.2.27

【産経抄】2月27日(音読:峰田雅葉)

91歳で亡くなったエジプトの元大統領、ホスニ・ムバラク氏の姿を身近に見る機会が一度だけあった。1997年11月、南部ルクソールの観光地、ハトシェプスト女王葬祭殿で取材中のことだ。イスラム過激派の武装グループの襲撃により、日本人観光客10人を含む62人の命が奪われた惨劇から一夜明けていた。・・・(音読:峰田雅葉

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2020.2.26

【産経抄】2月26日(音読:加藤亜衣子)

「衛生」は、「新聞」や「生活」などとともに、明治時代から使われるようになった。明治8(1875)年に、国民の健康維持をつかさどる部局が内務省に設置される。初代局長となった長与専斎が世に出した。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.2.25

【産経抄】2月25日(音読:塚本美也子)

仁徳天皇も龍馬も泣いている。笑うのは中国か。「新しい歴史教科書をつくる会」が推進する中学校教科書(自由社)が文部科学省の検定で不合格となったことを同会が明らかにした。「生徒に理解しがたい」「誤解するおそれがある」など多くの検定意見がついたというが、検定意見の方が理解しがたい。・・・(音読:塚本美也子

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2020.2.24

【産経抄】2月24日(音読:峰田雅葉)

比較文化研究者、芳賀徹(はが・とおる)さんの代表作の一つ『絵画の領分』のきっかけとなったのは、恩師の一言だった。旧制高校以来師事する、ドイツ文学者の竹山道雄さんを囲む研究会が、昭和36年の夏、鎌倉で行われた。「あれは面白いものですな」。竹山さんが何げなく話題にしたのが、明治初期の洋画家、高橋由一(ゆいち)である。・・・(音読:峰田雅葉

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2020.2.23

【産経抄】2月23日(音読:鈴木春花)

相撲興行の起こりは室町時代との説がある。当時は「勧進相撲」と銘打っていた。神社や寺を建てるために寄付を募る、との名目である。これが江戸期になると、幕府から度々禁じられた。浪人が力士に加わり、けんか沙汰が増えたからだという。・・・(音読:鈴木春花

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2020.2.22

【産経抄】2月22日(音読:加藤亜衣子)

小学校の低学年の頃、テレビの西部劇映画で、どう見ても外国人である登場人物たちが流暢(りゅうちょう)な日本語を話すのに感心したのを覚えている。恥ずかしい話だが「吹き替え」を知らず、日本語は世界で通用するのかと勘違いした。もちろん、そんな思い込みは長くは続かなかったが。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.2.21

【産経抄】2月21日(音読:塚本美也子)

アガサ・クリスティの『ナイルに死す』をはじめクルーズ船を舞台にしたミステリー作品は数多い。「巨大な密室」が、作家たちの創作意欲を刺激するのだろう。・・・(音読:塚本美也子

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2020.2.20

【産経抄】2月20日(音読:鈴木春花)

5年生になってぼくはいじめられるようになり、未来のことだけを考えることにした。1年ごとの自分の目標を手紙に書き、その通りに生きていこうと決めた。・・・(音読:鈴木春花

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2020.2.19

【産経抄】2月19日(音読:峰田雅葉)

20世紀初頭のニューヨーク。「あやしい余所(よそ)者が来た。冷たくて、人の目に見えず、医者には『肺炎』という名前を付けられる」。画家志望の若い女性が餌食となって、寝たきりとなる。・・・(音読:峰田雅葉

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2020.2.18

【産経抄】2月18日(音読:加藤亜衣子)

明治中期から昭和にかけて東京市長などを歴任した後藤新平はもともと医師だった。政治家に転じるきっかけとなったのが、日清戦争である。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.2.17

【産経抄】2月17日(音読:塚本美也子)

きのうの本紙連載漫画「ひなちゃんの日常」ではかわいい主人公が、ちょきちょき、新聞を切り抜いていてうれしくなった。さらに、そこには「憲法改正」の文字が。ひなちゃんのパパならずとも抄子もどう展開するのかドキドキしてしまった。・・・(音読:塚本美也子

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2020.2.16

【産経抄】2月16日(音読:鈴木春花)

紅灯の華やかな街で、酔漢同士の取っ組み合いを見たことがある。片方がもう一方の上になり、何かを相手の鼻面に投げつけた。自分の名刺らしい。律義なことに、社名と役職まで名乗ったご仁はさらに畳みかけた。「お前、名刺を出してみろ」。・・・(音読:鈴木春花

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2020.2.15

【産経抄】2月15日(音読:塚本美也子)

謝るべきなのは、立憲民主党の辻元清美幹事長代行の方ではないか。安倍晋三首相が12日の衆院予算委員会で辻元氏にヤジを飛ばしたことを口実に、13日の同委を流会させたのは筋が通らない。抄子が天邪鬼(あまのじゃく)なせいか、主要野党が居丈高にこのヤジを批判していることに、攻守があべこべだと感じる。・・・(音読:塚本美也子

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2020.2.14

【産経抄】2月14日(音読:峰田雅葉)

若き日の野口英世がペスト菌の横浜上陸を阻止したエピソードを先週紹介した。野口の恩師である北里柴三郎は1894(明治27)年、最初にペストが大流行した香港に赴いて調査研究を行っている。・・・(音読:峰田雅葉

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2020.2.13

【産経抄】2月13日(音読:鈴木春花)

日本人が外国映画を日本語の字幕で楽しむようになったのは、昭和6年に公開されたマレーネ・ディートリヒの『モロッコ』からである。現在では日本で公開される年間数百本の外国映画は、ほとんどすべて日本語字幕付きで上映されている。・・・(音読:鈴木春花

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2020.2.12

【産経抄】2月12日(音読:加藤亜衣子)

プロ野球界で、野村克也さんほど著書の多い人物はいない。ジャンルは大きく2つに分かれる。1つはもちろん、長い野球人生の経験を生かした本である。スター選手たちのエピソードから、組織論や人生論、今年のNHK大河ドラマの主人公、明智光秀まで論じている。・・・(音読:加藤亜衣子

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2020.2.11

【産経抄】2月11日(音読:塚本美也子)

韓国には、「建国記念日」がいくつもある。まず日本統治から解放された1945年8月15日を記念した光復節は、祝日となっている。「光復」は主権を取り戻すという意味だ。・・・(音読:塚本美也子

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2020.2.9

【産経抄】2月9日(音読:峰田雅葉)

土俵上の力士にとって、独り相撲ほど悲しいものはない。的をめがけて頭からぶつかったはずが、相手にかわされもう止まれない。体は前にのめり、焼けた鉄板の上を渡るように、たたらを踏む場面をよく見かける。・・・(音読:峰田雅葉

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2020.2.8

【産経抄】2月8日(音読:鈴木春花)

「痛恨の極みだ」。安倍晋三首相は6日、拉致被害者の有本恵子さんの母、嘉代子さんの訃報にこう悼んだ。父の晋太郎元外相の秘書官時代から、嘉代子さんと夫の明弘さんの訴えに耳を傾け拉致問題に取り組んできただけに、真情からの言葉だろう。何とも歯がゆい現状である。・・・(音読:鈴木春花

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2020.2.7

【産経抄】2月7日(音読:塚本美也子)

ペストといえば、かつてヨーロッパの人口の3分の1に当たる死者を出した恐ろしい病気である。19世紀末にも、香港での大流行をきっかけにして世界に広がった。・・・(音読:塚本美也子

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