産経抄

2018.11.1

【産経抄】11月1日(音読:鈴木春花)

「いつの間にか日本は実質的に世界第4位の『移民大国』になっていた」。昨日の小紙談話室の投書から引いた。疑問を抱く読者がいたはずだ。安倍晋三首相は、「移民政策を取らない」と断言しているではないか、と。・・・(音読:鈴木春花

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2018.10.31

【産経抄】10月31日(音読:加藤亜衣子)

新たな国難が降りかかってきた。韓国最高裁が昨日、新日鉄住金(旧新日本製鉄)相手に韓国人4人が起こした訴訟で、新日鉄住金敗訴の判決を下した。・・・(音読:加藤亜衣子

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2018.10.30

【産経抄】10月30日(音読:塚本美也子)

日本からブラジルへの移民は、110年前に始まった。コーヒー農園での重労働に耐えかねて、都会に逃げ出す人も少なくなかった。彼らの多くがクリーニング店の商売を選んだ。ポルトガル語を話す必要がなく、日本人の器用さを生かせるからだ(『ブラジルの流儀』和田昌親著)。・・・(音読:塚本美也子

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2018.10.29

【産経抄】10月29日(音読:峰田雅葉)

東京での「ハロウィーン」は、どうやら10月の最終土曜日に決まったらしい。この夜は、善男善女が魔女やらお化けやらに仮装して渋谷に繰り出し、トラックをひっくり返したり、女性に抱きついたりと乱暴狼藉(ろうぜき)を働いてもいいらしい。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.10.28

【産経抄】10月28日(音読:鈴木春花)

国語学者の大野晋さんが約20年前に出した『日本語練習帳』にこうあった。新聞や雑誌に使われる単語の数は年間およそ3万語とされる。その5、6割は1度しか使われない。「つまり、半分の単語は…一年に二度とお目にかかることがない」と。・・・(音読:鈴木春花

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2018.10.27

【産経抄】10月27日(音読:塚本美也子)

「いったい僕は、なぜこうみんなにいやがられるのだろう」。宮沢賢治は『よだかの星』で、見栄えが良くないと鳥仲間にばかにされ、いじめられるヨダカに、こんな悲しい独白をさせている。「僕は今まで、なんにも悪いことをしたことがない」。幾度読んでも胸が締め付けられる。・・・(音読:塚本美也子

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2018.10.26

【産経抄】10月26日(音読:峰田雅葉)

上海の浦東国際空港は、1999年10月に開港した。日本の円借款から、400億円が拠出されている。翌年に空港を訪れたフリージャーナリストの青木直人さんは、中国人数十人に円借款について聞いてみた。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.10.25

【産経抄】10月25日(音読:加藤亜衣子)

3年以上にもわたった監禁生活は筆舌に尽くし難い苦痛の連続だったろう。内戦が続くシリアで武装組織に拘束されていた、フリージャーナリスト安田純平さん(44)が解放された。帰国して元気な姿を見せてほしい。・・・(音読:加藤亜衣子

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2018.10.24

【産経抄】10月24日(音読:塚本美也子)

日本の人口の増減がわかるのは、江戸時代の後半からである。8代将軍吉宗が、1721年から調査を命じたからだ。科学史家の板倉聖宣(きよのぶ)さんによると、当時を境にして日本全国の人口は、減少に転じる。それに伴う年貢収納量の変化は、幕府にとって重大問題だった・・・(音読:塚本美也子

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2018.10.23

【産経抄】10月23日(音読:鈴木春花)

1961年の夏、米ワシントン州の小さな島からボートをこぎ出し、日がな一日寝転んでいる日本人がいた。海に群れをなすオワンクラゲから、どうやって発光物質を取り出すか、考え続けていた。1週間たって、ある方法を思いつく。学会にもほとんど顔を出さない、「孤高の科学者」と呼ばれた下村脩(おさむ)さんらしい。・・・(音読:鈴木春花

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2018.10.22

【産経抄】10月22日(音読:峰田雅葉)

2015年に第2次探検隊として水星に降り立った2人の宇宙飛行士は、たちまちトラブルに巻き込まれる。太陽熱から身を守るために必要な物質を取りに行ったロボットが、戻ってこない。10年前に第1次探検隊が残していった、旧型ロボットとともに捜索に向かう。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.10.21

【産経抄】10月21日(音読:加藤亜衣子)

東京の桜田門から虎ノ門へと走る道は桜田通りと呼ばれる。戦前、通りの南側には〈明治の匂(にお)いのする古風な赤煉瓦(れんが)の建物が二つ建っていた〉と、阿川弘之さんの小説『春の城』にある。その一つが海軍省だった。・・・(音読:加藤亜衣子

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2018.10.20

【産経抄】10月20日(音読:塚本美也子)

まず民主党から出馬し、選挙区で落選して比例代表で復活当選を果たす。その後、日本維新の会に移り、そこで2回、比例復活当選後に民進党結党に参加し、希望の党から立候補してやはり比例復活当選する。そして国民民主党結党に加わり、現在は立憲民主党会派入りを模索している。・・・(音読:塚本美也子

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2018.10.19

『山形のいいどご発見♪』vol.6~肘折温泉郷

山形県大蔵村の肘折(ひじおり)温泉郷の開湯は平安時代。1200年の歴史を持つ湯治場で、野趣にあふれるいくつもの温泉が今も地元の人たちに守られているという。そこで肘折温泉郷の3つの温泉を訪ねました。

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2018.10.19

【産経抄】10月19日(音読:峰田雅葉)

ディプロマシー(外交)という言葉の語源を知って驚いた。「ディ」は2、「プロ」は「プリ」(折ること)。つまり二つ折りにした文書を意味する。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.10.18

【産経抄】10月18日(音読:鈴木春花)

東欧出身のルースティッヒといえば、シカゴのギャングのボス、アル・カポネからも大金を巻き上げた希代の詐欺師である。パリに滞在中の1925年、エッフェル塔が修理を必要としているとの記事を新聞で読み思いつく。・・・(音読:鈴木春花

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2018.10.17

【産経抄】10月17日(音読:塚本美也子)

巨人がセ・リーグのCSファーストステージ突破を果たした立役者は、ノーヒットノーランの菅野智之投手である。ただ第1戦で力投した上原浩治投手の貢献も大きい。上原投手はスター選手では珍しく、大学浪人を経験している。・・・(音読:塚本美也子

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2018.10.16

【産経抄】10月16日(音読:加藤亜衣子)

表裏が黒白の石を使い、相手の石を挟んだら、自分の色にひっくり返す。最終的に石の多い方が勝ち。オセロのルールはいたって単純である。もっとも1分で覚えられても、極めるのは一生かかる、ともいわれる。・・・(音読:加藤亜衣子

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2018.10.15

【産経抄】10月15日(音読:鈴木春花)

秋の学園祭シーズンだが学生の普段の「キャンパス滞在時間」は短くなっている。日本私立大学連盟の学生生活白書によると1日平均5・96時間で3年前の調査より減少した。サークル活動などの減少が目立つ。・・・(音読:鈴木春花

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2018.10.14

【産経抄】10月14日(音読:峰田雅葉)

東京ディズニーランドでは24時間、清掃が行われている。閉園後の真夜中も、スタッフが園全体を水洗いし、常に新品の状態で来園者を迎えるという。合格基準は、その場で「赤ちゃんがハイハイできること」と厳しい(『掃除と経営』大森信著)。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.10.13

【産経抄】10月13日(音読:塚本美也子)

「何を言っているんだろうな、という感じだ」。北朝鮮が平成25年4月、国連安全保障理事会の対北制裁決議撤回を求めた際の記者会見で、菅義偉(すが・よしひで)官房長官が発した言葉である。とぼけた様子が当時話題となったが、連合の神津里季生(こうづ・りきお)会長の憲法発言を聞いて、このセリフが頭に浮かんだ。・・・(音読:塚本美也子

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2018.10.12

【産経抄】10月12日(音読:加藤亜衣子)

先祖の話ができる人はうらやましい。10日、87歳で亡くなった初代内閣安全保障室長の佐々淳行(さっさ・あつゆき)さんのルーツをたどると、織田信長の下で数々の戦功を挙げた佐々成政に行き着く。後に豊臣秀吉によって切腹に追い込まれる悲劇の武将である。・・・(音読:加藤亜衣子

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2018.10.11

【産経抄】10月11日(音読:鈴木春花)

ユニ・チャームの創業者、高原慶一朗さんが、前身となる会社を設立したのは、昭和36(1961)年である。その翌年には、米国へ視察旅行に出かけた。一番驚いたのは、サンフランシスコのスーパーでの光景である。・・・(音読:鈴木春花

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2018.10.10

【産経抄】10月10日(音読:峰田雅葉)

認知症の進んだ祖母は、しばしば家を抜け出して徘徊(はいかい)する。孫の奈々子が、懸命に行方を捜していると、携帯に祖母からメールが届く。笑顔の絵文字だけが延々と続いていた。作家、大岡玲さんによる「絵文字」をテーマにしたショートショートである。絵文字は日本で生まれ、世界に広がった。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.10.8

【産経抄】10月8日(音読:塚本美也子)

1917年4月、ニューヨークで誰でも出品できる美術展が開かれることになった。直前になって送られてきたのが、男性用便器に「R・マット」と偽の署名をしただけの作品「泉」である。果たして芸術作品といえるのか。議論の末に出品は拒否される。・・・(音読:塚本美也子

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2018.10.7

【産経抄】10月7日(音読:加藤亜衣子)

わが家にはこの夏、2週間ほど居候の客がいた。どこから来たのか、壁と棚の隙間を出入りしていたのは幼いコオロギである。「ろくな食べ物もなかろう」と同情を催し、庭草に放してやった。虫のすだきを耳にする度、草陰に消えた小さな命を思い出す。・・・(音読:加藤亜衣子

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2018.10.6

【産経抄】10月6日(音読:峰田雅葉)

至極当然の判断である。政府は5日、韓国側が求める国際観艦式での自衛艦旗(旭日旗)の掲揚自粛を拒否し、海上自衛隊の派遣を中止した。「海上自衛官にとって誇りの旗」(河野克俊統合幕僚長)であり、国際的に認められている旭日旗を除こうとした韓国のやり方は、主権侵害だといえる。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.10.5

【産経抄】10月5日(音読:塚本美也子)

東京大空襲で築地市場はほとんど無傷だった。米軍は早くから、使い道があると判断していたらしい。接収は昭和20年秋から始まった。青果部の施設は、米軍のための洗濯工場となる。米国から最新鋭の機器が運び込まれ、日本人の従業員が昼夜2交代で作業していた。・・・(音読:塚本美也子

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2018.10.4

【産経抄】10月4日(音読:鈴木春花)

「光の魔術師」とも呼ばれる17世紀の画家、ヨハネス・フェルメール(1632~75年)に「手紙を書く婦人と召使い」という作品がある。実は2度も盗難に遭っている。最初は1974年4月、アイルランドの個人宅から強奪された。・・・(音読:鈴木春花

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2018.10.3

【産経抄】10月3日(音読:峰田雅葉)

英国の細菌学者、フレミングは後片付けが苦手だったらしい。1928年、夏休みの旅行から研究室に戻ってみると、ブドウ球菌の培養に使ったシャーレに青カビが生えていた。普通ならすぐ洗ってしまうところだ。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.10.2

【産経抄】10月2日(音読:加藤亜衣子)

今年8月18日付の日本経済新聞の1面トップ記事は衝撃的な内容だった。中国が近隣国に政治介入するためサイバー攻撃技術の開発に乗り出したというのだ。手本にするのは、2016年の米大統領選に関与したとされるロシアである。・・・(音読:加藤亜衣子

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2018.10.1

【産経抄】10月1日(音読:塚本美也子)

昔、新米記者は「トロッコ」と呼ばれていた。記者を「汽車」にかけて、トロッコもレールの上を走るものの、汽車にはほど遠いことからつけられたそうだが、言い得て妙だった。・・・(音読:塚本美也子

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2018.9.30

【産経抄】9月30日(音読:鈴木春花)

神奈川県のある市役所で係長を「チーフ」と呼ぶことになった。20年ほど前である。世評はあまり芳しくなかった。「いつからレストランになったんだ」。非難が殺到したとの挿話を、井上ひさしさんが『にほん語観察ノート』に書き留めている。・・・(音読:鈴木春花

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2018.9.29

【産経抄】9月29日(音読:加藤亜衣子)

何度か聞いたようなセリフだと感じた。トランプ米大統領が26日の日米首脳会談で、安倍晋三首相に語ったこの言葉のことである。「シンゾーとの友情があるから自動車に関税をかけられなかった」。リップサービスの部分もあるかもしれないが、自動車関税の発動は当面、回避できた。・・・(音読:加藤亜衣子

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2018.9.28

【産経抄】9月28日(音読:塚本美也子)

2012年のロンドン五輪・パラリンピックには、70カ国・地域から約7万人のボランティアが参加した。日本からの約100人も含まれている。ロンドン在住の経営コンサルタント、西川千春さんもその一人だった。・・・(音読:塚本美也子

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2018.9.27

【産経抄】9月27日(音読:峰田雅葉)

昭和の角界を揺るがした騒動の一つに春秋園事件がある。昭和7年、関脇天竜ら32人の力士が、相撲協会の改革を訴えて、東京・大井の中華料理店「春秋園」に立てこもった。やがて協会を脱退して、別の団体を結成する。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.9.26

【産経抄】9月26日(音読:加藤亜衣子)

風疹が大流行した平成25年には、1万4千人を超える患者が報告された。米国などから渡航注意が出されるほどだった。風疹で何より懸念されるのは、妊婦への感染である。難聴や白内障などの症状が出る「先天性風疹症候群」(CRS)の赤ちゃんが生まれる可能性があるからだ。45人の赤ちゃんが確認された。・・・(音読:加藤亜衣子

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2018.9.25

【産経抄】9月25日(音読:鈴木春花)

楊貴妃といえば、クレオパトラ、小野小町と並び「世界の三大美女」と称される。「天生の麗質は自(おのずか)ら棄(す)つるに難(かた)く」「眸(ひとみ)を回(めぐ)らせて一(ひと)たび笑(え)めば百媚(ひゃくび)生じ」。・・・(音読:鈴木春花

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2018.9.24

【産経抄】9月24日(音読:峰田雅葉)

道徳が正式教科となり小学校で本格実施され半年が過ぎようとしている。書店のコーナーには相変わらず「親の敵(かたき)」のように教科化を批判する本が並ぶ。文部科学省の官僚OBの近著もあり怖々(こわごわ)、手に取ってみた。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.9.23

【産経抄】9月23日(音読:鈴木春花)

ドイツの哲学者、ヘーゲルの『法の哲学』に知られた一節がある。〈ミネルバのフクロウは黄昏(たそがれ)に飛び立つ〉。一つの時代が終わりを迎えるとき、知性を司(つかさど)る女神ミネルバは、化身のフクロウを空に放つ。その時代を俯瞰(ふかん)し、歴史の総括から得た教訓を次代に伝えるためだという。・・・(音読:鈴木春花

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2018.9.22

【産経抄】9月22日(音読:塚本美也子)

職業柄、違和感を覚える言葉遣いを見ると、すぐに辞書を引く。安倍晋三首相が、石破茂元幹事長に勝利した自民党総裁選に関してもそうだった。553票対254票と、安倍首相に約300票差をつけられた石破氏について、マスコミ報道では「善戦」という表現が強調されていた。・・・(音読:塚本美也子

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2018.9.21

【産経抄】9月21日(音読:加藤亜衣子)

昭和47年の自民党総裁選は、佐藤栄作首相の後継の座をめぐって、田中角栄氏と福田赳夫氏の間で争われた。いわゆる「角福戦争」が始まり、多額の現金が飛び交ったとされる。・・・(音読:加藤亜衣子

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2018.9.20

【産経抄】9月20日(音読:峰田雅葉)

米オレゴン州に住む主婦は、ハロウィーンのプレゼントとして買った中国製の飾り物の中から、手紙を見つける。差出人は、遼寧省・馬三家の労働教養所に収容されている孫毅さんだった。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.9.19

【産経抄】9月19日(音読:塚本美也子)

腐った肉のようなにおいがしたそうだ。オーストラリアの内科医、バリー・マーシャルさんは1984年、ピロリ菌を含んだ溶液を、ウイスキーをあおるように飲み干した。すると5日目から吐き気を催し、胃粘膜に炎症が起きていた。・・・(音読:塚本美也子

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2018.9.18

【産経抄】9月18日(音読:鈴木春花)

40年以上も別居していたロックミュージシャンの夫、内田裕也さんと、なぜ別れないのか。女優の樹木希林さんは、これまで何度も聞かれた。樹木さんは若い頃から、仏典に親しんできた。・・・(音読:鈴木春花

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2018.9.17

【産経抄】9月17日(音読:峰田雅葉)

平安末期に成立したとみられる説話集『今昔物語集』に、キノコを使った毒殺未遂の話がある。吉野の金峯山(きんぷせん)に長く別当(寺のトップ)を務める老僧がいた。次席の僧が、その地位を奪うために用意したのが、毒キノコとして知られる「わたり」である。・・・(音読:峰田雅葉

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2018.9.16

【産経抄】9月16日(音読:塚本美也子)

プロゴルファーの青木功さんは、店頭のパターに一目惚(ぼ)れした。買って握ってみると、シャフト(柄)がやや長い。「切っちまうべぇ」。糸のこでグリップをまるごと切り落とした。グリーン上で腰をくの字に曲げる打法は、このパターから生まれたという(『勝負論』新潮新書)。・・・(音読:塚本美也子

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2018.9.15

【産経抄】9月15日(音読:加藤亜衣子)

「自衛権の発動としての戦争も、又(また)交戦権も放棄した」。吉田茂首相は昭和21年の憲法制定議会で、新憲法9条についてこう説明した。自衛戦争すら認めないのだから、この解釈の下で自衛隊が認められる道理がない。これが当初の政府の憲法解釈だったことを、まず押さえておきたい。・・・(音読:加藤亜衣子

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2018.9.14

【産経抄】9月14日(音読:鈴木春花)

プーチン大統領が首相に声をかけた。「危機から脱却する方法を二つ思いついた。一つ目は火星人が来てロシア人を助けてくれるのを待つ。二つ目はなんとかして自力で危機から立ち直る」。すると首相はこう答えた。「大統領、二つ目の方法は非現実だから検討すべきではありません」。・・・(音読:鈴木春花

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2018.9.13

【産経抄】9月13日(音読:峰田雅葉)

元裁判官の原田国男さんが、若い頃の米国研修で何より驚いたのは、裁判官に対する敬意の強さだった。連邦最高裁判事ともなると、全米のスターなみである。それに比べて日本の裁判官は、世間の普通の付き合いからも孤立しがちだ。米国人学者の言葉を借りれば、「名もない顔もない裁判官」である(『裁判の非情と人情』岩波新書)。・・・(音読:峰田雅葉

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