産経抄
作家の吉行淳之介に『スルメと焼酎』と題したエッセーがある。昭和21年9月ごろ、新宿駅近くで靴直しに靴を奪い取られ、勝手に修理されてしまった。法外な代金を払い、下宿に帰って気づく。修理には、靴墨が塗られたスルメが使われていた。「庭の隅で犬か猫かがその靴の底を囓(かじ)っていた…と書けばつくり話になるが」。・・・(音読:塚本美也子)
産経新聞1面のコラム「産経抄」を、局アナnetメンバーが毎日音読してお届けします。
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